奥田元宋作品

紅嶺(こうれい)

横6mに迫る大作で、対となる作品《白嶂》と並べるために設計された展示室で公開しています。立山連峰をモチーフとした険しい山岳風景を、ほぼ赤と黒だけで表現することで、水墨画にも似た世界観と、厳しくも静謐な雰囲気を感じさせます。横長の画面の両端に、月と、太陽を想起させる光が共存し、時の流れが象徴されているかのようです。奥田元宋は69歳の時の大病の影響で、以降積極的に大作を手掛けるようになりました。「大作に取り組むのも八十歳までが限度」と思っていた時期に次々と描かれた大作群の中で特に知られる絵画であり、奥田元宋・小由女美術館でも特に人気の作品です。

作品情報

制作年:1987(昭和62)年
材質・形状:紙本彩色・額装
サイズ:213.0cm×582.0cm

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