奥田小由女作品

爽映(そうえい)

水色を基調とした立体の中に、三人の女性が融合するように立っています。それぞれがつながりあっているような女性達の服は、花が咲き乱れる野原の中で爽やかな風が舞っているような雰囲気をかもし出しています。ひとつの躯体の中に複数の女性を盛り込む様式は、奥田小由女の白の時代における典型的な作例でしたが、この作品では造型もさながら、色彩や模様の描き方を工夫することで、三人の女性の一体感と存在感を並び立たせています。造型の中に空間を演出する白の時代と、人形の具象性を強調する色彩の時代の特徴が調和する作品といえるでしょう。

作品情報

制作年:1984(昭和59)年 現代女流美術展
材質・形状:樹脂・色胡粉
サイズ:76.0cm×38.0 cm×30.0 cm

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