奥田小由女作品
花冷え(はなびえ)
桜が咲く頃の気まぐれな寒さを、マントにくるまる女性と背後の流れるような布の模様で表現しています。布に守られているような女性の姿からは、厳しい寒さの表現と異なり、春の陽気に臨んだ、やわらかな肌寒さに感じられるかもしれません。風に逆らわず、されど流されず、春をむかえる時の心おどる気持ちを秘めたような落ち着きある作風です。
作品情報
制作年:1976(昭和51)年 第62回光風会展
材質・形状:木・桐粉・胡粉
サイズ:44.5cm×75.0cm×31.5cm