奥田小由女作品

玲(れい)

一人の女性が風に吹かれながらたたずんでいます。こまかい模様がほどこされた衣装が長い髪が一体化したかのようなデザインは、のちの「色彩の時代」と呼ばれる作品にも見られる奥田小由女の主要な作風のひとつです。髪や衣装がなびくほどの強い風を思わせますが、落ち着きのある作品です。作家は激しく厳しい風を表わした何点かの作品の後に、この作品のような穏やかな流れを表わした作品を制作しています。激しさや厳しさの中から抜け出した、どこか凛とした雰囲気を感じさせる作品です。

作品情報

制作年:1978(昭和53)年 第64回光風会展
材質・形状:木・桐粉・胡粉
サイズ:72.0cm×29.0cm×13.0cm

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