奥田小由女作品

舟の旅人(ふねのたびびと)

三者三様の女性像です。しっとりとした表情の女性たちは水を連想させる爽やかなブルーの衣装をまとっていて、風に躍る髪は作品に躍動感を与えます。

女性の一人が手にしているのは魅力と愛情を高める象徴といわれている真珠です。それは海路を旅する舟であることも表わしているのでしょうか。女性たちは舟で旅する乗客のようでも、舟そのものの象徴のようでもあります。三人の女性の視線は三方向を向いていますが、過去、現在、未来へと向けられているのでしょうか。かつて舟で旅していた時代のゆったりとした時間の流れを彷彿とさせる作品です。

作品情報

制作年:2000(平成12)年 第32回日展
材質・形状:樹脂・色胡粉
サイズ:71.5cm×47.5cm×22.0cm

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